安部 隆博安部 隆博

一番大事にしていることは人として「謙虚で素直」なことその2つがあれば、人は限りなく成長できると信じています。

インタビューの最終バッターとしてご登場いただいたのは、
弱冠32歳にして専務取締役を務める安部隆博さんです。
苗字からご推察のとおり、安部隆三社長のご長男であり、
共親製菓の若き後継者です。
入社して6年、会社にどんな変化をもらたしたのか…
また、将来の野望も含め、じっくり伺っていきましょう。

記者

入社6年目ということは、以前は別の会社で働いていたのですか?

安部専務

はい! 大学卒業後、他の菓子メーカーで、3年間勉強させていただきました。

記者

具体的には、そこでどんなお仕事をされていたのでしょうか?

安部専務

ありがたいことに、製造から販売まで、さまざまな仕事を経験させていただきました。特に製造部門が長く、せんべいを焼くのが結構上手かったようで、社内では職人肌と言われてました(笑)。

記者

ほぉ、その技を活かさないのはもったいないですね。

安部専務

うちの会社は以前の会社と同類の製品を作っていないので、直接的には活かせてないですが、菓子作りに気温や湿度が大きく関係していることなどを学べたので、現在の「餅飴」作りにも活きていると思います。

記者

前の会社には、最初から「修行」のつもりで入社したのですか?

安部専務

前にいた会社は、人間教育に力を入れている会社でしたので、菓子作りの技術ばかりでなく、自分の「人間力」を磨く目的で入社させていただきました。そういう意味での修行だったと思います。

記者

その3年間で、人間としてかなり成長できましたか?

安部専務

どうでしょう(笑)。ただ、経営側の視点だけではない、さまざまな部署の現場社員の方の視点も体験させていただけたことは、とても良い経験になったと思います。

安部専務インタビュー風景
記者

そういう意味では、後継者としての良い修行もできたわけですね。

安部専務

はい。相手が納得していないことは、いくら命令しても、うまく行きませんよね。トップダウンでなんでも決めつけた“命令”ではなく、現場の人達の立場になって考えることの大切さを学べたと思います。

記者

共親製菓に入って、どのような印象でしたか?

安部専務

共親製菓は、かなり「フランク」な会社でした(笑)。いい意味で「家族的」っていうのかな。経営陣は会社のためより「社員」のために働いているようなところがあって、社員は自分家族のために一生懸命働き、それが結果として会社のためになっているみたいな…うまく言えませんが、あったかいムードを感じましたね。

記者

それ、素敵ですね。入社してからこの6年の間に、ご自身に変化はありましたか?

安部専務

社当時はまわりがみな年上でしたので、こんな自分がちゃんとやっていけるのか、不安だらけでしたね。はっきり言って、自分のことだけで一杯いっぱいでした。

記者

その不安をどうやって解消していったのですか?

安部専務

もう「やるしかない!」って感じで、飛び込んで行った感じですかね。笑われてもいいから、自分から新しいアイデアを出したりして、とにかくみんなとよく話をしようと必死でした。

記者

その結果、会社も変わっていったとお感じですか?

安部専務

わかりやすい部分では、定時を15分伸ばしました。以前は1日の就労時間が7時間45分だったのですが、それを8時間にすることで、年間に「8日」の休日を増やすことができたんです。

記者

それはスゴイですね! 大きな変化ですよね。

安部専務

休日が増えれば社員も喜びますし、逆に生産性を上げることができました。

安部専務インタビュー風景
記者

休みが増えたのに、生産性が上がったのですか?

安部専務

はい。以前は4月~8月の繁忙期には、どうしても納期遅れなどが起きてしまっていたのですが、一年を通じて「仕事の質」を上げることで、ほぼ残業なしでも、納期を守れるようになったのは、大きな変化だと思います。結果、会社の数字も伸び続けています。

記者

それは「現場の意識」が変わったということでしょうか?

安部専務

以前は、現場にお客様の声が直接届いていなかったんですね。だから、在庫がこんなにあるのに残業してまで作る必要があるのかと、現場は「?」だらけだったと思います。今は、何のための仕事か、なるべく具体的に話すようにしているので、みな自覚を持ってチャレンジしてくれるようになりました。

記者

「チャレンジ」を続ける会社は魅力的ですよね。

安部専務

どうも自分には「完全にわからなくてもやっちゃおう!」みたいな部分があるんです(笑)。7割方わかれば、もう動き出しちゃいますね。もちろん、うまくいかないこともありますが、失敗から学ぶことも多いですしね。社員のみんなにも、どんどんチャレンジしてほしいと思っています。

記者

専務が今、チャレンジしていることは、何かおありですか?

安部専務

じつは「半生大福」で、世界征服を目指しています! うちの半生大福は、日本のメーカーとしてはアメリカでのシェアNo.1なんですが、他がマネできないような技術で世界に流通できる大福を開発しようと思ってます。みんなが不可能だと思うことに挑戦する方が、断然おもしろいですからね。

記者

大きなチャレンジだと思いますが、上手くいきそうですか?

安部専務

もちろん、まだまだ途中の段階ですが、急ピッチで進めているところです。完成すれば間違いなく“半生大福の世界一”になれると思い、ワクワクしています。

記者

話は変わりますが、好きなお菓子はなんですか?

安部専務

ここは「さくらんぼ餅」って言っとくべきですよね(笑)。いやマジで大好きで、今でも「食感チェック」と称して、1日に何度もつまみ食いしちゃいます。他には「ブラックサンダー」も好きですし、子どもの頃は「ベビースターラーメン」をよく食べてたかな。

安部専務インタビュー風景
記者

名古屋は駄菓子のメッカですものね。

安部専務

はい。100円玉を握りしめて、毎日のように、駄菓子屋さんに行ってましたね。友達と好きな駄菓子を持って、公園や神社で食べるのが楽しくてしかたなかったです。

記者

自分の家がお菓子メーカーだなんて、子どもにとっては夢のような世界ですよね。

安部専務

そうですね。確かに友達にもうらやましがられたかな。その頃は生意気にも「今、友達はみんなポテトチップスを食べてるから、うちでもポテチを作ったらもっと儲かるよ」なんて、社長に新商品提案や経営アドバイスみたいなこともしてましたっけ(笑)。

記者

それはスゴイ(笑)。最後になりますが、共親製菓はどんな人材を求めているのでしょうか?

安部専務

じつは「こんな人」という具体的なイメージは持っていないんです。一番大事にしているのは、人として「謙虚」で「素直」なことですかね。その2つがあれば、人は限りなく成長できると信じています。ぜひ安心して、門を叩いてください。

記者

さすが「愛される共親の菓子」を作り続けたいと願う会社だけあって、人と人のつながりをとても大事にしていらっしゃるのですね。指示待ち族の多い今の世の中で、この会社には“地頭”が良く、チャレンジ精神旺盛の人材が集まってくるようです。

(取材・執筆:有限会社ティー・キューブ)